令和7年度 第5号

令和7年度 第5号

残暑厳しき折、お体にお気をつけください          校長 住吉 豊

いよいよ2学期がスタートしました。この夏休み、本校の生徒は特に大きなけがや事故の報告もなく、始業式を無事に迎えることができて一安心しました。始業式に並んだ生徒の姿は、1年生や2年生は日に焼けた生徒が多かったです。比べて3年生は、部活も引退して家や塾で学習に取り組んでいた生徒が多かったのか、あまり日に焼けていない印象でした。部活動といえば、吹奏楽部がB組で見事金賞を受賞しました。夏休みに体育館で行われた壮行会の演奏を聞いた際には、音のまとまりが大変良いなと感じていました。また、外の部活動も暑い日差しの中、安全に配慮しながら、皆汗を流して頑張っていました。9月に入ると運動部は新人戦も始まります。大会は休日になると思いますので、時間を作っていただいてぜひ家族で応援に出かけてみてください。お子さんの出場の有無もあるかと思いますが、頑張っている様子をぜひ見てほしいです。きっとその日の夕飯の会話は盛り上がることと思います。 

2学期はまた、この後大きな行事として合唱コンクールがあり、加えて1年生は校外学習、2年生は職場体験学習があります。また、7・8組は宿泊学習を行います。3年生は進路選択に向けて、高校訪問や学校説明会などへの参加でしょうか。行事を通して学ぶことが多いのは、保護者の皆様も実体験として感じていることと思います。それぞれ日頃の学習と共に、しっかりと取り組んでほしいと思います。

 さて、先日の新聞に学力と読書との関係についての新聞記事がありました。文部科学省が小学6年生と中学3年生に毎年実施している全国学力学習状況調査の分析結果を公表したものです。その中で、読書の量と学力は相関関係にあるとのこと。私の小学生時代は、毎日外で遊んでばかりで読書はほとんどしませんでした。たまに親が買ってきた本を見ても、話しの筋がよくわからず、すぐに飽(あ)きて最後まで読み切ることはなかったように思います。ですから通知表はいつも「もうひとがんばり」とか「がんばりましょう」がほとんどでした。高学年になって本を読むようになったのですが、きっかけがあります。たしか5年か6年生の時だと思うのですが、先生が、数時間にわたって「ビルマの竪琴(たてごと)」という本を読み聞かせてくれたことです。映画にもなりましたのでご存じの方もいるかと思います。最後に一番印象に残ったところを短い感想文として書きました。わたしは僧になった水島上等兵が、収容所のところで昔の仲間と出会い、その後「おーい、水島。日本に一緒に帰ろう」とオウムに呼び掛けられたりした場面で心の葛藤について書きました。書いた内容はもう50年以上前のことでうろ覚えですが、授業で褒(ほ)められることなどなかった私が、良くまとめられた文として皆の前で読み上げられたことで、なぜかその作品をもう一度自分で読んでみたいと思って、厚い本でしたがその後母に買ってもらったことを覚えています。本を頑張って読んでみようと思ったのはその時からかもしれません。読書が学力に直結するとは思いませんが、例えば文章を理解、想像できる力が育たないと、算数、数学の文章問題はなかなか解けません。好きなジャンルや調べてみたいこと、教科書などで気に入った作者の作品を、紙の本を通してじっくりと読んでみることで、違った発見があるかもしれません。スマホやゲームと共に、好きな本を月に1冊でも読んでほしいですね。

更新日:2025年09月18日 12:00:00