令和2年度 第10号

○「分_る」       校長 和田 孝

 

 皆さんは_にどのような平仮名一字を入れますか。「か」が考えられます。もう一つは「け」です。「か」と「け」の違いでだいぶ意味の違いを感じそうです。しかし、実はまったく同じ意味をもちます。「分」の「八」は左右にものが分かれている形で、「刀」で切り分けた様子を表しています。「分ける」ことが「分かる」こと、ということです。

 私たちは自分の知らないことに出合うと、今までの知識や経験を基にして分からないことを切り分け、どこまで分かっているのかを探りながら理解に努めます。分かることは理解することでもあり、「解」も同じような意味をもちます。古代の中国で料理人が「刀」で「牛」を「角」やその他の部位に切り分けたことに由来しています。ですので「解」の熟語には、解決、解釈、解析、解説、解答、解明、見解、図解、正解、読解、了解など分かることに関わるものが多くあります。

 さて、3年生は受(検)験勉強に取り組んでいます(受(検)験に対しては自分に学びを強いるので「勉強」になります)。何がどこまで分からないのか切り分けることを諦めると、理解は深まりません。丁寧にじっくりと学び、しっかりと習得してください。

更新日:2020年11月20日 13:23:34