令和2年度 第12号

○鏡餅                校長  和田 孝

 お正月に欠かせないものとして鏡餅があります。1690年頃(江戸時代)の書物に鏡餅が描かれているので、およそ300年前から供えられていたようです。日本では古来よりめでたい行事の時に餅をついて神様に供える風習があったようです。

 この餅の上に果物が供えられています。みかんではありません。橙(だいだい)です。みかんは春になると熟しきって枝から落ちてしまいます。橙は春になっても枝についたままです。さらには翌夏には実が緑色にもどり、一度実がなると4~5年は落果しないようです。そこから「代々栄える」を語源として、縁起を担いで「橙」と呼ばれるようになり、さらには一つの木に何代もの実が一緒に実ることから、長寿の家族にみたてて縁起物とされるようになりました。

 第五中学校を橙の木にみたてると、今年実った1年生と昨年実った2年生、さらには一昨年前に実った3年生が共に一本の木に実っている状態です。本校では学校行事や委員会活動、部活動で生徒が代々築き上げてきた文化があります。皆さんはこの文化の中で、3年間かけて五中生になっていきます。

 五中生として熟してきた3年生は受検(験)の最中です。受検(験)は団体戦です。同じ木に実る1・2年生も3年生の努力に心を寄せ、五中生として成長していきましょう。

 

更新日:2021年01月29日 15:40:54